青々と地に生えていた芝が 樹木が ただひたすら業火に飲まれていく 炎の中で枝がパチパチとはぜては その音が聞こえる度に 真っ赤な火の海は広がった 木々に止まっていた鳥達は 慌ててその両翼を羽ばたかせる 煙が天を貫くように上がると 空の青までもが火の如く赤黒くなり まるで世界に警鐘を鳴らしているかのようにも思えた