君を想うと~triangle love~

会社を出てしばらく歩くと

「こっち。」

グイっとしゅーちゃんに腕を引っ張られた。





「この裏路地にうまいオムライスの店があんだよ。」





ニッとしゅーちゃんが微笑む。




「えっ!?」




キラキラキラキラ。
ウルウルウルウル。






実は私、オムライスが大好物。
“美味しいオムライス”と聞くだけでハッピーになってくる。



そんな私をみて



「ぶっ。」




しゅーちゃんは私をみて豪快に吹き出す。





「さっきまでの伊織とは別人だな!!!!!
なんだよ、そのカワイコキャラは!!!!」



ふぇっ??




「ギャハハハ!!!相変わらず、公衆の面前ではネコかぶんだな。」





ネコ??



失礼な!!!!
私はネコかぶってなんかないわよ!!!!




「違います!!オンとオフを使いわけてるだけなの!!!」




ムキになってプンッとそっぽをむくと。




「アハハっ。そーいうのをネコかぶりっていうんだぞ?伊織。」





ギュッ。





私の左手が大きな手のひらに包まれる。
ドキドキしながらしゅーちゃんを見ると。




「…。その上目遣い…反則。」





しゅーちゃんは何故か真っ赤になりながらそっぽを向いてしまった。



…なぜ…??