~Side 伊織~



眠い目をこすりながら会社へ行くと。

すでに桐谷慎は会社へ来ていて、忙しそうにキーボードを叩いていた。




―う゛っ……。





気まずさゆえに思わずアイツから目を逸らしてしまう、悲しい私。







いやいや。

普通にしたいよ?

そりゃー、私だって普通に接したいですよ。




だけど…。

数時間前まであんなことやこんなことをしていた相手と遭遇するって……。






死ぬほど緊張するのは私だけですか!!!!????







なるべく目を合わさないように、そ~っと気配を消してデスクに座ると。



バックの中のケータイがブルブルと震える。




不思議に思ってケータイを見ると1件のメールの受信記録が残っていた。


素早く中を開けると……







『ほ~ぅ。
俺を無視するなんていい度胸だねぇ~、高宮。

あ。そりゃそーか。
神経図太くないと寸止めなんてできないよね~♪

Shin』





ぎゃ~~っ!!!!!!!!






届いていたのは、ただの悪魔のメールだった…。