「…慎ちゃん、大好き。」

「うん。知ってる。」






イブの少し茶色い、サラサラの髪に指をからめると。





「パーティーは…また明日ね?」






と、珍しく。

イブから俺にキスをした。







――えぇっ!?








初めての出来事に。

ふいをつかれたアイツのキスに。

戸惑いながら

たしかめるように

自分唇に指先を当てる。








そんな俺を見てフワッと笑うと。






「慎ちゃん、また明日。」




とイブが笑う。





「イブ。呼び方。」





ムスッとしながら答えると。


アイツはクスリと笑ってこう言った。








「シン、また明日ね!!」











それが…。




俺が見たイブの最後だった。