月明かりに光るイブの顔。


何よりも清らかで

何よりも美しくて

何よりも愛しいイブ。





「…そっか…。」

「うん。そうだよ。」






俺は幸せだった。




アイツと全てが繋がった瞬間。





こんなこと思うのはスゴく変なんだけど。

ものすごく変なんだけど“ああ、俺の探してた場所はここだったんだ”と思った。





俺の埋まらない寂しさと欠けたハートを埋めてくれるのは、やっぱりイブなんだと思った。





イブ。

人は生まれた時も死ぬときも一人だけど。






きっと俺はお前を見つける為に生まれてきたんだ。



お前を愛して愛される為に。
お前に出会うために。




素直にそう思えるよ。





好きだよ、イブ。


だからお前も言って?



好きだよ、慎ちゃん


…って。






◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇  ◇






「慎ちゃん。ここの問題教えて?」

「…イブ。呼び方。」

「あ、ゴメンなさい。
シン…、教えて?」






月日は巡り。


俺たちは高校3年生になっていた。