多分…
あの紙切れには晴人のケー番とメアドが書かれてるんだと思う。









それを見て。

晴人にイラついたと言うよりは“やっぱりな”と思った。



そういうチャラい行動が晴人らしくて、思わず笑う。










だけどね…。
残念、晴人。





イブはそういうのもらわないよ?





何故ならば、そこらへんはちゃ~んと龍がしつけてるから♪







イブの様子を伺うと、案の定アイツは真っ赤な顔して顔をブンブンふって。

アイツのメモを突き返してた。









―やっぱり。








こういう時だけは重度のシスコン、早坂龍に感謝する。









フッと笑いながらトイレに入ろうとした時。








イブの耳元で晴人が何かをささやいてるのが見えた。




イブは耳を押さえてトマトみたいに顔を真っ赤にしたかと思うと…。





コクンと頷いて。
ゆるゆるとその紙を受け取った。









…は?
なにしちゃってんの、アイツ。











晴人が約束を破ったことより、何よりも。
イブがあっさり晴人の連絡先を受け取ったことに腹がたった。








トイレから帰っても。

俺は一言も喋らなかった。









ムカついてたんだ。

俺の理解のはんちゅうを越えたイブの行動に。