…はい?
この人、どうしちゃったの??




「俺、伊織のそういう所すげー可愛いと思ってたんだ。
だから変わってなくて…ホッとする。」





チクン

チクン






胸の奥がチクチク痛む。






「な、何、突然!!!」







今さらなんでそんなこと言うの??
私達は何年も前にダメになってる。



「うーん、まぁ今さらながらのカミングアウトっつーの??
あの頃はこんなこと言えなかったからな。」



電話の奥でしゅーちゃんがハハハと笑う。






過去にこだわってない彼と過去にこだわってる私。





「ま、これからは何でも話そうぜ。いい友達として…さ。」

「うん、そうだね…。」






チクン


チクン




胸の奥がズキズキする。




きっと私はしゅーちゃんから出た“友達”って言葉に少し傷ついてる。



私だってバカじゃない。
こんなにも傷つく理由は…きっと一つしかない。




だけど…。
臆病な私はこの感情を認めるのが怖かったんだ。