「別にHをするなとは言わない。でもせめて相手が彼氏持ちかそうでないかくらいは確認しろ!!!」






イブの兄貴、早坂龍はこれまた父ちゃん似のイケメンだ。


真っ黒い短髪の髪に180近い長身。
カワイイ系ではなく男臭い肉食男子系の顔で、男の俺から見ても結構イケてると思う。






龍は俺たちの3コ上で高校2年生。







イブには甘くて優しいくせに俺には辛くて厳しい。









「彼氏持ちかそうじゃないかなんてわかんないよ!!」


「何でだよ!!
聞きゃーいいだろうが!!聞きゃーっ!!」


「だって誘ってきたのはあっちだぞ!?
なんで俺が遠慮しなきゃならないワケ?俺は悪くない!!」



「な~に~ぃ????????」









俺の回答がよっぽど気に入らなかったらしく。
龍は青筋を立てながら俺のこめかみをグーでグリグリと力一杯こねる。







「い゛でえ゛~っ!!!」









「こンの、エロ魔神が~!!

オマエのせいでなあ!江藤は彼女と別れたんだぞ!?
浮気相手の名前と特徴を聞いたときの俺のやるせなさがわかるか~??!!

こンの、クソガキが!!!!!!」






そう言って俺を床に仰向けにすると、龍は思いっきりコブラツイストをかける。






「いってぇぇぇぇ~~っ!!!!!!!」


「ウルサイ!!中坊のガキのくせにヤリチンぶるなんて10年早ぇんだよ!!」








より本格的に技をかけようと龍が力を入れた瞬間。










「アレッ?プロレスごっこ??」










イブが家に帰ってきた。