一通りワシャワシャしたらオバチャンは落ち着いたらしく。





『これ、お母さんに渡してね』








と俺に小振りの菓子折りを手渡し。

最後にもう一度ワシャワシャすると







『オバチャンにもボクくらいの娘とちょっと年上の息子がいるの~。

今度一緒に遊びましょ♪』






と言い残し。
嵐のように去っていった。












けっ!!!!!!
あんな平凡なオバチャンの娘と息子なんてたかが知れてる!!!!!



絶対イジメてやる!!

絶対ブスって言ってやる!!

見てろ!!!!!!!











と心の中で強く誓った俺の誓いは。








「は、はじめまして。早坂伊吹(ハヤサカ イブキ)です。」










翌日。
くじらぐみに入ってきたイブを見て。











―えっ!?早坂ってことは…?????




ええ~~~っ!!!!!!!!!!!










俺の目論みはあっさりと破れ去るのであった。












実は…。
オバチャンはそうでもないけどイブの父ちゃんは結構美形なのだ。









そんなこんなで…。
当然イブも美形なワケで。



“ブスって言ってイジメてやる”


って目論見が外れた俺は…。









「よろしくね、しんくん。」






笑顔で愛想を振り撒いたイブに対して。







「うっさい!バーカ!!!
話しかけんな!!」








と。
可愛いげのないことを言い放ったのであった。