パタンと閉まる玄関の扉。



俺はそれをリビングのソファーで聞いていた。









俺は高宮を見送りはしなかった。










プライベートで会うのはこれが最後ってわかっていたから。




最後に高宮の顔を見ると決心が鈍りそうで怖かったんだ。











「イブ~。お前のセイだぞ、俺が失恋したのは~!!!!」










バタンとソファーに横になりながら。

俺は誰もいない空に向かってポツリと呟く。











俺とイブ。

この不思議な関係を何から話せばいいんだろう。








少し…聞いてくれる?

俺とイブの昔話を。