君を想うと~triangle love~

その後は。

お互い何も語らずに黙々とテーブルに乗ったご飯を食べた。






語らずに…じゃないな。
語ることができなかった…が正しいかもしれない。








桐谷慎の彼女にそっくりな私。


触れることも話すことも姿を見ることすらできない彼女を私に重ねて。


愛を囁いていたのかと思うと怒りよりも切なさが胸の中に渦巻く。







欲しくて欲しくて堪らない。
だけど永遠に会うことのできない最愛の彼女に瓜二つの女が目の前に現れたら……。







恋に落ちてしまうのは至極当然の気がしたんだ。








誰が彼を責められる??

そんな権利、誰にもない。










ねぇ。

桐谷慎。

あなたはずっとこんな想いを抱えて生きてきたの??


















どこか人を小バカにしたような口調も。

どこか人形のようにも見えるあのエンジェルスマイルも。







全部、ホントの貴方を隠すための鎧だったのかな。





だって。

あなたは誰より優しく思いやりのある人なのに。






まっすぐに生きようとするあなたを過去に縛りつけている、彼女に憎しみすら覚えそうだよ。








誰よりも優しく孤独な狼。





それが…あなたの求める道なの??










そう思うと…。

やるせなかった。