ねぇ、しゅーちゃん。
それ無意識でやってるの?それとも計算??


計算だとしたら、相当なプレイボーイだ。


「じゃー伊織、コレ俺のケー番とアドレス。昼休みにでもメールでお前の番号とメアド教えて。」





しゅーちゃんはポケットから名刺を取り出すと名刺の裏にサラサラとアドレスを書いて私の前に差し出した。




「…えっ??」

「伊織こっちに来たばっかで友達いねぇだろ?俺でよければ案内してやる。」






あの頃と同じ笑顔でしゅーちゃんが笑う。




「何かあったらいつでも言えよ。お兄ちゃんが相談にのってやるから。」


わたしの頭をクシャッと撫でて優しい笑顔で微笑むと、しゅーちゃんは席を立って私に軽くバイバイをした。