「藤堂先輩…、なんて?」






背を壁に当てて。
理央は不機嫌そうに私の目を見つめる。







「今日…、会いたいって…。」


「……そう。」







それだけ言うと。

理央はまた新しいタバコに火をつける。







「ま…。あのヘタレ男にしては上出来…か。」









理央はポソッと何かを呟いたけれど…。

タバコの煙とテレビの音にかき消されて私の耳には届かない。









「??」






不思議に思って理央を見つめると。









「ま、心の赴くままにどーすんのか決めてきな。」






と、私のオデコをツンッとつついた。










「今度こそ中途半端に終わらせるんじゃないわよ。」









ニッと笑うと。理央はタバコを片手に自分の部屋へと消えていった。