「行きません!!!!!」





行ってたまるか!!
そんなお気軽な天国に!!






「え~、なんで!!」


「そーいうのは好きな人とじゃないとしちゃいけないんですっ!!!」








自由恋愛主義者の桐谷慎と

保守的恋愛主義者の私。





「え~!?
そんなのカンケーないじゃん~。ヤろうよ~。
気分変わるよ?」


「ヤりません!!!」


「一緒に流されようぜ、高宮。」


「だ~か~ら!!!!!
カッコよく言ってもヤりません!!!!!」







いつまでたっても問題は平行線。

ヤる、ヤらないの繰り返し。









だけど…

なんかこんなことしてる自分がなんだか不思議でおかしくて。





思わずプッと笑うと桐谷慎はフッと笑って


「やっと笑ったな~。」


と私のオデコをピンッとデコピンする。








「高宮はすぐに男にすがる女を弱い女…って思ってるのかもしれないけど…人間そんな強くないよ。

すがりたい時はすがればいい。
泣きたい時には泣けばいい。」






桐谷慎はフッと笑うと







「高宮が一緒に堕ちてくれっていうなら俺は喜んで堕ちてやるよ。」







と、私の右手を握りしめた。