「…はっ!?」



い…意味がわかんない…。






桐谷慎の言葉がいまいちわからずポカンとしてると。





「だ~か~ら。
つまりはSGはウチの水着をかなり気にいってくれててさ。これならいいタイムが全員に出せると判断してくれたワケ。」





うん…。
そこまではわかるよ?

それが…なんで決定打になるワケ??








「SGスイミングスクールはセミオーダー式にするなら生徒全員、ウチの水着を買い揃えさせたいと言ってる。

これがどういうことかわかる??」




試すように私の顔を覗きこむ桐谷慎。






「確実な利益が見えた…ってコトですか??」






首をかしげながら答えると




「ま…、それもそうだね。」






と桐谷慎は呆れたように笑う。








「でも…そんなのは些細なこと。
もっと大きい決定打があるよ?」








ニッコリと。

天使の笑顔で微笑む悪魔なアイツ。








「決定打…?」

「うん。決定打。
知りたい??」








コクコクと、どっかのお土産のアカベコのオモチャみたいに頷くと。







桐谷慎は私の手をギュッと繋いで。




「じゃー、続きは車の中でね~。」




と、私の手をグイグイと引っ張って行った。