「それでは!!
藤堂秀人の国体での活躍を期待して~、カンパーイ!!!!!!!!」


「どーもー!!
先輩方、ありがとう~!!」






6月末。

おれは7月に開催される夏国体に地元の県の代表として参加することになった。







一昨年から地元の強化選手の合宿に参加はしてたけど…、出場すんのは今年で2回目。




初めて出た時には初戦敗退。



今年こそは決勝まで残ってやるーって心に決めてるんだ!!







今日はそんな俺の国体での活躍を期待する会…という名目の、部活の飲み会。






先輩達がガブガブとビールを飲んで騒いでる中。







「国体、頑張ってね。
藤堂くん。」






俺の隣にチョコンと座って話しかけて来たのは…、同じ1年生の水島亜美(ミズシマ アミ)。





同じ水泳部だけど俺は競泳。

水島は高飛び込みの選手。







「おぅっ!!サンキュー、水島!!」






激励してくれたことが嬉しくて。
ニコッと笑うと何故だか水島は照れたように真っ赤になった。







水島亜美は小柄でベビーフェイスのカワイイ女の子。


クリクリの目に肩上で揃えられた薄茶のボブにラフすぎないカジュアルな服装。


性格もフワフワしてて女の子らしくて可愛い。








俺のダチにも、水島亜美の隠れファンは多くって



『水島の水着姿が毎日見えるなんて羨ましすぎる!!!!!!!!!!』







なーんて。

どっかのだれかさんが言われてたセリフをそのまま返されることが多い。