「ふーん。
ま、伊織は自分を誤魔化すのがうまいからね。」




プシュッ





理央は大好物のビールを片手に私の隣にどっかり座る。




「どーいう意味よ。」


「どーいう意味もクソもそのまんまよ。アンタは倫理的だからね。
曲がった恋愛は認めないんでしょ?」





プハーと至福の声をあげながら、理央はテレビをつける。





「ま。アンタのそういう所も好きだけど?
親友としてはもっと恋に狂ったアンタも見てみたいわけですよ。」



ん??
サラッとヒドイこと言ったよね…、この人…。






「彼女がいる男との恋って燃えるわよ~♪試してみたら??」




はあっ?!





「バカじゃないの!?
そんなこと絶対しない!!!!」





高校の時。
しゅーちゃんに浮気されて。
こんな気持ちは絶対に他人には味合わせたくないって思ってるんだからね!!
あたしは!!!!