「え、5人ってバンドやってんの?」

「う、あ、はい…まぁ…」


俺が驚きながら問うと、朽木は顔を真っ赤にしながら頷いた。
ホントに可愛いな!

俺達二人がごにょごにょと会話をしている間に、楽器の準備が完成したようだ。
先輩の「あんた達長い!雛春ははやく準備しな!」という一声で、朽木はギターを担いだ。

ジャアン、と音を合わせる姿はどことなくたどたどしく見える。
結成したばっかとか?


「それじゃ、いくよー」


先輩もギターを肩から下げて、マイクに手をかける。
弾きながら歌うんだろうか。

先輩の声を合図に、朽木が眼鏡を外す。



また、朽木の纏う空気が変わった。





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