「あんた、まだ掃除終わってないの?早く夕御飯作りなさいよ!!鈍くさいわね」
「ごめん…で、でもこれ汚したのお母さんだよ…」
「誰に向かって口聞いているの?『お母様』でしょ!?」
ーーーーバシッ
私は頬を叩かれた…
口の中に鉄の味が広がっていく……
「…すいません。お母様」
私、灰野 凛。16歳。
なにをとっても平均的な私が唯一胸を張れること…
お父さんが有名なハリウッドの男優さんだってこと。
本当に40歳近いの?なんて思う顔にスタイル。
アクションだって恋愛モノだってこなします。
私、お父さんに全然似てないよなぁ…
そんなお父さんは
もちろんお金持ち。
だからお父さんと再婚したいっていう女の人はたくさんいたんだと思う。
今のお母様も
それが目当てだったんだなんて今更気づいた私は
なんてバカなんだろう…