たった3人だけど、こいつらは俺等とはまた違う最高の代を作るだろう。



いつか遊びに来よう。



あいつらが受け継ぎ、そして作り上げていく陸上部を応援してやろう。

…そう思った。








「啓介先輩。」



俺ら3年最後の部活の日、由里香はそっと俺の隣に来た。

こいつには、色々と世話になったよなぁ…。





「お疲れさまでした。」

「サンキュ。
由里香、これからも頑張れよ。」

「はい。」










…こいつらはここから始まる。

どうか、たくさんの笑顔が溢れる陸上部が途絶えませんように。





ザァ-っと、温かい風が、砂ぼこりと共にグランドに吹き抜けた。