そのとき。 奏音は奏鈴と同じ段に降りた。 「奏音?どしたの?」 「おれも、奏鈴と一緒にてっぺんに 登りたかったんだ」 えへっ、と照れくさそうに笑う奏音。 「えへへ、そっかあ…」 自然と笑みがこぼれる奏鈴。 「よし、じゃあ、『いっせーの』で てっぺんに行こう」 奏音がそう言い、奏鈴は頷く。 「いい…? 『いっ、せーの!!』」