「わ、やっぱり寒いねぇ」 外に出ると奏鈴の頬が赤く染まった。 「そうだな」 吐いた息が白く、寒いことを実感する。 「奏音、さっきごめんね」 「なにが?」 「…いきなり泣いちゃったでしょ」 奏鈴はそう言い、恥ずかしそうに下を向いた。 「ああ、大丈…」 「あたし、昨日すごく切ない夢見て。 …夢の中であたし死んじゃうの。