「奏音くんは…これ読んだの?」

涙声の祐未さんが俺に訪ねる。

「いや、読んでいないです…」

祐未さんは啓司さんに目配せをした。
啓司さんは俺に手紙を渡す。



「読んでみな」




啓司さんのこんな表情、初めて見た…。