光の世界 -episode zero-



――――――


「そうですか。ではその村にいるのは間違いなく異界の人間でしょう」



机に置かれた小さなロウソクだけが、その部屋を照らしていた。



部屋の中に置かれているのは机とソファーのみ。



古城を思わせるその部屋の割には、ずいぶんシンプルである。



「引き続き、あなたはその村の様子を…」



そこまで言うと、キィと音を立て椅子に座っていた人物がこちらを向く。



「そのレイという少女を見張ってください」