そんな沈黙を破るように、ポツリと口を開いたのはリスノだった。 「レイ」 静かなその空間で、凛としたリスノの声が響く。 そんなリスノにそっと視線を向けると、リスノもじっとレイの漆黒の瞳を見つめ返した。 「レイ…。あたしはあんたを本当の家族みたいに、娘みたいに思ってる」 家族を殺され、愛する人を殺された悲しみ。 『家族』のいないリスノは、一緒に暮らすようになったレイに本当の親のような感情を抱くようになっていた。