―――――― あの日以来、満月を見ると思い出す。 月の光に照らされたクリスの顔と――、 『人間っていうのは…権力を持つとそれを使わずにはいられないんだ』 結局最後まで聞くことができなかったこの村の過去……。 「権力、か……」 窓枠にもたれながら、レイはポツリと呟いた。