その声は、不安というよりもむしろどこかなげやりだった。



ベッドに入った時の格好のまま、砂浜へと投げ出された自分。



普通の人間ならパニックに陥ってもおかしくないこの状況の中で、レイは冷静を保っていた。



(とりあえず、どこか人がいるところを…)



そう思い立ち上がろうと足に力を入れた時。



――グラリ…



突如視界が、



反転した――…