―――――― クラエスの村での生活は、毎日があっという間に過ぎていった。 特に何をするわけでもなく、洗濯をしたり掃除をしたり、クリスやリアンと話をしたりするというだけの何気ない日常だが、レイにとってはそんな素朴な日常がたまらなく心地よかったのだ。 「今日も星が綺麗…」 いつものように夕食を食べ終えたレイは、部屋にもどり窓からぼんやりと星空を眺めていた。 思えば、こんなふうに星空を見たのは初めてかもしれない… 昔はこんな風に空を見上げた事はなかった。