「三代目、すみません
 私が余計な事を・・・
 先代に今
 叱られていたところです」

庵に電話をかけて来た相手は
透馬だった。

彼は、庵に深く頭を下げた。

「先代、この俺に行かせて
 ください、カナメは必ず
 無事に連れて帰ります
 奴らの望みは、この私・・」
  
「駄目だ、お前は絶対に
 行かせない
 堅気の奴に、世話になる
 ぐらいなら、この私が
 会澤組に出向く」

「先代・・・」

正二の言葉に組員一同、驚く。

正二は、鋭い視線で庵に
問いかけた。

「イオリ、ひとつだけ聞くが
 会澤を殺ったのは
 本当に、お前なんだな?」
  
その瞳は、全てを知っている?

「はい、私が殺りました」

正二は、組員達に聞かせる。