―――どのくらい、こうしていたんだろう。 名残惜しむように唇は離れ、熱を帯びた空気だけが二人を包んでいる。 「恭平さん」 「…ん?」 「………」 だめだ。 私のこと好きって、本当? そう聞きたかったのに…。 「好きだぞ」 私の目を見つめ、そう微笑む恭平さんを見て、私はまた涙を流した。 .