この女性の名前は、清水真里さん。 近くの旅館の女将をしているらしい。 私は、半ば強引にその旅館まで連れて行かれた。 「さ、座ってちょうだい」 促されて、私は座布団の上に座る。 「なにから話したらいいかしらねぇ…」 そう言いながら本棚を見つめ、アルバムを数冊手に取っている。 「あの…私が祐子さんの子供だって証拠とか、あるんですか?」 私は、単刀直入に訪ねた。 すると、彼女は微笑んで古いアルバムから写真を取り出した。 「こっちが祐子ちゃん。…栞奈ちゃんそっくりね?」 .