じっとラディアンを見つめるナーベルに、ラディアンはふっと微笑んでナーベルの髪に指を通した。
「僕はナーベルがずっと好きだよ」
ラディアンの言葉に、ナーベルは大きく目を見開いた。
(どういう意味……?)
「父は僕に魔法使いになってほしくて、小さいときから魔力を持つ女の子を捜してきては水晶で僕に見せていたんだ。全然興味がなかったけど、なぜか君だけは気になって――――」
ナーベルの髪をそっと撫でると、ナーベルは少し頬を染めた。
「――――実際に会って、本当に恋した」
そう言ってナーベルの額に柔かな唇を落とした。
ナーベルは頬を朱に染め、ラディアンの顔が見れずに部屋に逃げてしまった。
ナーベル
君は覚えてないかもしれないけど
僕たちは幼いころに一度会った
僕はそこで、君に恋した―――――――



