ドロシーはラディアンに詰めよられ、気まずそうに目を逸らした。
「お父様のところには闇の精霊がいるの。それに対抗できるのは彼女と、花の精霊だけで…ナーベルに行ってもらうしかなかったのよ」
「……」
ナーベルは花の力を修得し終えたのかと、驚いて一瞬呼吸を忘れた。
自分が囚われている間に、ナーベルは成長している。
なんだか知らないうちにナーベルが遠くに行ってしまうような感じがして、少し淋しくなった。
彼女の成長を喜ぶべきなのにおかしなことを考えている場合ではないと、気を取り直して口を開いた。
「レジスのところには、ナーベル一人で?」
「いいえ。ナーベル様より先に、フィオーレとジェイクが。サイラス様とアナベラ様も向かわれているかもしれません」
「すぐ行こう。ナーベルが心配だ」
嫌な胸騒ぎがする。
ナーベルが消えていなくなってしまうような。
まだろくに話もしていないのに…



