急いで蔓を焼き切り、集めていた風をラディアンとルッツたちの間に飛ばした。
ピンポイントで襲ってきた強い風に飛ばされないよう、ラディアンが地面を踏みしめている間に花の結界をルッツたちのまわりに張った。
風が止んで、結界が張ってあることに気づくとラディアンは結界を忌々しそうに見て、ナーベルに向き直った。
「どうしてそこまでして邪魔をする?君と戦うのは、嫌なんだ」
真っ直ぐにナーベルを見て苦しそうにそう言ったラディアンに、期待してしまう。
どうして、嫌なのか。
もしかしたら、ナーベルのことを思い出してきてくれているのだろうか。
ラディアンの呪いを解くことができるかもしれなかったカードは、急いで蔓を焼き切ったときに半分ほど燃えてしまった。
もうこのカードに、呪いを解く力は残っていないかもしれない。
「思い出してよ…ラディアン」
涙とともに、思わず期待が口から零れ出た。
半分だけ残ったカードがナーベルの手から抜け落ち、ひらりと風に乗ってどこかに消えた。
「どうして私のこと、思い出してくれないの!」



