「もちろん」
ルッツの返事に、ナーベルは嬉しそうに笑った。
(みんなが幸せになれる日が来るわ。必ず)
コンコン、とドアがノックされ、ルッツが返事をしてドアの方に向かった。
誰かしら、とドアの方を見ていると、ルッツが開けたドアから姿を見せたのは思いがけずもアナベラだった。
「アナベラさん!」
「まあナーベルさん、目が覚めたのね。よかったわ」
アナベラはナーベルの元気そうな様子をみてほっと笑みを浮かべたが、すぐに真顔に戻して2人を交互に見やった。
「ちょうどよかったわ。皆さんにお話があって、今広間に集めていたところなの。2人にも来てほしいわ」
アナベラのいつもと違う雰囲気に、ナーベルは少し緊張してルッツと顔を見合わせ、頷いた。



