花の魔女


「ねぇ、ラディアン。あなたは私を、愛しているわよね?」


無表情だったラディアンは、ふっと女に微笑みかけた。


「もちろん」


「―――…っ」


ナーベルは目を大きく見開き、ぎゅっと胸を押さえた。



うそよ、嘘。


ラディアンはあの女に操られているの。

だから―――…



女はナーベルをちらりと見て満足そうな笑みを浮かべ、ラディアンに向き直ると彼の頬にそっと手を這わせた。

艶やかな笑みがラディアンに向けられる。


「うれしいわ……。ねぇ、キスしてちょうだい」


ナーベルは女の言葉にビクンと体を跳ねさせた。




いやよ、いや……



お願いだから……





そんなの、見たくない!




ナーベルの心の叫びに気づくはずもなく、ラディアンはゆっくりと女に顔を近づけた。


女が目を閉じて、そして――