翌朝、目を覚ますとベッドの脇にフィオーレとジェイクが座っていたので、ナーベルは驚いて飛び起きた。
「ど、どうしたの?二人とも」
ナーベルが起きるなりそう言うと、二人は顔を見合わせてからまたナーベルに向き直った。
「どうしたって、お前が寝込んでて暇だからいるんだろ……っ!?」
ゴツン、とフィオーレがジェイクの後頭部を攻撃して、ジェイクは痛そうに頭を抱え込んだ。
フィオーレはジェイクにはお構いなしに、ナーベルに心配そうに詰め寄った。
「ルッツさんから聞いたのですわ。昨夜お倒れになったのだって。一体どうなさったのですか?ああっ、顔色が悪いですわ!横になって下さい!」
また寝かせようとしてくるフィオーレに、大丈夫だと言って窓の外を見た。
日はもう高く昇っていて、自分が昼過ぎまで眠っていたことに驚いた。
これではフィオーレたちが心配して当然だ。



