もう1人の彼氏

「絵里香………彼氏としたっしょ」

私に覆いかぶさりながら聞いてきた。


目が合うこともなければ、表情も見えない。

ただ、その声からは怒りが伝わってきた。


「え…うん…………ちょっとどうしてもね…久しぶりに…」


「ばれてないの?」


「全然。」


「だって、俺は今すぐに彼氏としたって分かったし。彼氏も感づいてるんじゃね?」


「どうして分かるの?」


「仕方に微妙に変化が出た」


「そういえばタカマサも最近…」


「なんかやだな、お互いこういうの気にしてするの?」


「うん…私…彼氏と別れようかな…」


「それはダメっしょ。彼氏さん、感づいてるのに、何も言ってこないってことは、絵里香のこと愛してるんだと思うよ。」


「…………。」



なんとなく、私たちの関係に幕が下りる気がした。