もう1人の彼氏

タカヒロの車の中で、泣いた。

目が腫れるほど、泣いた。


「あんなやつのいうこと、忘れな。絵里香先輩はかわいいし、ブスじゃねーし。アイツ、相手してもらえないから、あんなこと言ったんだよ、きっと。」


そうじゃない・・そんなことで泣いてるんじゃない・・

私のせいで・・サッカー部員が亀裂してしまったことが悲しいの・・

それに・・私、知らず知らずのうちに、いろんな人を傷つけていたことも・・

どうしたらいいか分からない。

もう・・嫌・・・・



「タカヒロ・・・駅で降ろして。」


「え・・?でも・・・」


「いいから、お願い。」


「家まで送ってく。」


「泣いた目のまま家に帰りたくないから。親に見られたくないし。少し冷やしてから帰る。」


「じゃぁ、一緒にどこか行こう」


「いいよ、このまま一緒にいたら、私さらに泣いちゃいそうだから。」

そんな言い訳をした。


駅で降り、お礼を言うと、私は走り出した。