カタン。
食べ終えた皿を流しに
置いて、部屋に戻る。
リビングでは
まだ家族が笑い合っているが私の頭の思考回路は固まってしまっているみたいだ。
タンタンタンタン…
階段を昇る。
昇りながらさっきのお母さん達を思い出した。
…幸せそうだった。
いつもなら、私から色々突っ込んで聞くんだけど。
今日はなんだか、頭がほあほあしている。
そんな風に考えていたとき、踏み込んだはずの足が元の位置に戻ってきた。
つまりもう、昇り終えていた。
それもそうだ。
家の階段がそんなに長い訳がない。
なんか、急に恥ずかしくなった。


