「……で、何するの?」
今は、都内でも大きなショッピングモールに来ていた。
黙って蓮の後ろをついて行っていたら、いつの間にか来ていた。
「ん?…まぁ、プレゼント選び?」
蓮がプレゼント?
誰に?
そう思ったけれど、蓮も人間だし……
プレゼントぐらいするか、と心の中で勝手に納得していた。
「お前はどんなのが好き?」
蓮はある指輪のお店のショーウィンドウを覗きながら聞いてきた。
高そうなお店…
そう思いながら指輪たちを見つめた。
「私は……」
数多くの指輪を見渡した。
全て見渡した後に、私の目に止まった指輪があった。
可愛い…
「そのリングがいい。ストーンが3つついてるやつ…」
他にもいっぱい、派手で可愛くてキラキラしたのだってあった。
なのに、ただのリングにストーンが大中小に並んだ指輪が気に入った。
値段だって他の指輪のほうが高いのに。