私はとりあえずソファーに腰を下ろした。
「これでいい？今これしかなくて…」
「何でもいいよ。ありがとう」
蓮からコーヒーカップを受け取った。
…温かい。
中に入ってる温かいコーヒーを一口だけ飲んだ。
その砂糖が入った甘いコーヒーからは蓮の優しさが伝わって来た。
私がブラックを飲めないって知ってて、こんなに甘くしてくれているんだよね？
「心菜、寒くない？」
「うん、大丈夫。蓮のコーヒー美味しい」
「そう？」
切ない蓮の優しさ。
フッと笑う蓮は私の胸をキュンとさせて心臓をドキドキと早くさせる。
心臓がドキドキって言ってるの？
それとも、
心がドキドキって言ってるの？
