君に愛の唄を



私は視線をチケットの端から端に移動させながら眺めた。


蓮が歌っている姿が見られるんだ。



「蓮、本当にありが……」



──チュッ…



「充電完了!……じゃあな」



満面の笑みの蓮は私の頬にキスを残して、去って行った。


そして、私は呆然とただただ立ち尽くしていた。


充電って…


私は蓮の温もりが残る頬を触った。


でも、疲れてたのかも知れない。


少し痩せた感じしたし。


私も……充電完了…かな?


これで、また明日から頑張れる。


私はそっと後ろ姿の小さな蓮に呟いた。



「……頑張れ」