「やっぱりあいつら付き合ってたんだ…」
「この前の告白がきっかけだろ?」
「純と中田が?」



みんなの声が痛い。

私、純くんと付き合ってない!

純くん、好きだけど"LOVE"じゃなくて"LIKE"だし……



「やっぱり付き合ってたんだね中田さん」
「ショック…」
「あり得ないんだけど…」



だって、私が…

私が好きなのは…──



──バンッ!!



「ちょっと!いい加減にしなよ!!」



そうやって机を激しく叩き、怒鳴ったのは紗英だった。


紗英…?


イスから立ち上がった紗英は、私の前に腕を組んで仁王立ちした。



「心菜はね純くんと付き合ってないし、彼氏だってちゃんといるの!!ねぇ!心菜!」



大迫力の紗英に私はただただうなずくことしかできなかった。