君に愛の唄を



「ふざけんなぁぁぁ!」



と、屋上で叫んでみたものの……相変わらず私の気分は優れない。


なーにが、今の心境は?よ!

最悪だっつーの!!


こんな気分じゃ、歌詞もろくに考えられないし。

リラックスもできない。



「はぁー」



私はフェンスに背中をくっ付け、体の半分をフェンスに預けた。


そして上を向く。


真夏の真っ青な空…
熱く照りつける太陽…


まさに夏。


私はそのまま目を閉じた。


蝉の鳴き声を聞く。


知ってる?
蝉の鳴き声って蝉の歌だってこと…


バラバラの歌。


だけど、この歌を聞くと夏だなぁ~って実感できるんだよね。


蝉もきっと歌が好きなんだ。


たった一週間の命…

その“たった一週間”の人生を歌って過ごしてるんだ。


蝉は幸せなんだろうか…?