アフタヌーンメロドラマチック

少し頷いた。

「刹那おめでとう」

院長先生がそう言って頭をなでてくれた。

「ありがとうございます」

「本当の結婚式のときもここにいらっしゃい。みんな喜びます」

「そうします」

答えたのは匠海くんだった。



帰り道、私たちは強く手を握っていた。

「昼ドラみたい。無理くり元サヤに戻っちゃった」

「良いだろ。幸せなら、現実だってドラマみたいにベターな方が良いんだ。百合乃だって最後はすげぇ幸せそうだったぞ」

「見たの?愛カタ」

「見た。全部」

「最終回どうなったの?」

「帰ったら教えてやる、お前の家でな」