アフタヌーンメロドラマチック

「帰って」

「え?…」

何でだと声が出なかった。

「明日から交流会で北海道に行くの」

北海道

交流会

そんな話し、聞いてない。

「んだよ!それ…聞いてねぇぞ」

「だって匠海くんには話してないもん」

「オレがお前の側にいないからか?だからオレが何も言わなかったら何も言わないで行くつもりだったのか!」

怒鳴っても刹那の表情は変わらない。

「静かにして。言う暇なんてなかったじゃない。会ってもすぐに帰るんだから」

「悪い」

刹那が悪いんじゃない。

「いつ帰って来るんだ?」

すぐに帰って来るんだろうと思っていた。