最後の部屋―杉山美咲本人の部屋が爆破された。 杉山家は全焼。 モニターを見る彼女は言葉を失い立ち尽くしていた。 もしかしたら死んだのかもしれない。 仕掛けた自分でも不安になっていた。 しかし、自分の電話が鳴った。 “平口空太”という表示に安堵し、電話を取った。 「無茶ブリすぎねぇ?」 枯れた声で電話の向こうの彼は笑っていた。