彼女はドレッサーの前で 微笑んでみせた。 「彼こそ私にふさわしい…」 やっと見つけた運命の人。 「蘭、いつもより可愛くして」 「美香様はいつでもお美しいですよ」 「違うわ、可愛くよ!」 執事の蘭は“かしこまりました”と 彼女をドレスアップさせた。 「彼を… 私のものにしたい」 そう鏡の自分に呟いた。 ―私は貴女を私のものにしたい―