傘もささずに俺は家から飛び出した。



頭がガンガン痛むけど、そんなこと気にしていられない。



知奈の心の痛みに比べたらどうってことはない。



なぁ、



『誰、あんた』


俺は君に何て言った?


『体の相性は良いな…だから記憶がなくなる前はお前をそばに置いてたんじゃねえの?』



残酷な言葉を……。





『お前のこと嫌い』



君はどんな思いで俺に抱かれた?